第三十八回 お雛様が佇む川辺

立春を過ぎると、まだまだ肌寒い日が続いても、春を感じるのは日本人のDNAでしょうか。

佐原では、一足早い春の訪れを知らせてくれるのは、川辺に佇むお雛様です。
小野川のだしに設けられた木箱の中を覗いてみると、お雛様がいるのです。
この木箱が現れると、もう春がそこまで来てるなぁと。

令和3年は、2月6日(土)から3月28日(日)まで展示されています。
お雛様は川岸だけでなく、近隣の店舗でも飾られています。
江戸・明治期の古びななど、各家に伝わる大切な雛人形をご覧いただけます。
店先のピンクののぼりが目印です。ぜひ中に入ってみてください。
珍しい雛人形に出会えるかもしれません。

でも、月曜日や水曜日はお休みのところが多いので、ご注意ください。
ところでこの木箱に入ったお雛様、珍百景の取材をされたことがあります。
ちょっと詳細を調べられなかったので、放映日などのバックナンバーがわからなくて申し訳ないです。
でも、確実に取材はありました!なんでわかるかって、私、当時インタビューされたからです。

箱に入ったお雛様は、珍しいんですね。
毎年見てると、そんなふうに思わないものです。
むしろ春の訪れを告げる景色となっています。
そんな珍百景、お雛様が寒くないように、夕方になると扉を閉め、朝になると開ける作業を地元の方が毎日やっています。

雨の日は吹き込まないように、閉まっていることもあります。
町ぐるみのイベント、ぜひ楽しんでください。

えになるかとり かとりっぷ
第三十八回 お雛様が佇む川辺
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA