第三十九回 諸病平癒の泉

香取市栗源から成田市に抜ける道に、気になる看板があります。
現在はバイパスの完成により、看板のある道は旧道となってしまったため、多くの人の目には止まらなくなりましたが、きっと見たことがある人はたくさんいると思います。

それが、「諸病平癒の霊泉」という看板。
山道で坂道のくねくねした場所に突然現れるため、えっどこ?!と戸惑います。
私も初めて行ってみましたが、脇道があるんですね。
車が通れますが、すれ違うのは難しい道。
そこを進んでいくと、手書きの看板が案内してくれます。
中白清水と書かれた看板が指し示す、田んぼの中を歩いていくと、観音様がいました。
脇には水を汲む道具も用意されています。

本題の霊泉ですが、冬の時期だったからか、コンコンと湧き出るという様子はなかったですが、緩やかと流れができていました。
それでも、透明度は抜群。
手長エビが何匹かいて、心地良さそうにただよっていました。
実は密かに知られた泉のようで、タンクで汲みに来ている人もいるとか。

泉の近くには、道の駅や温泉、豚肉を使った人気の生産農家レストランなどあるので、ドライブがてら立ち寄ってみるのもおもしろいですね。

えになるかとり かとりっぷ
第三十九回 諸病平癒の泉
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA