第五十四回 御首題に魅せられて

御朱印を集めている方は多いと思いますが、御首題と聞いてピンとくる方は少ないのではないでしょうか。

今では一般的となった御朱印集め。
現在では、神社やお寺を参拝した証としていただきますが、元々は巡礼者がお寺に納経した証としていただいたと言われています。

その中で日蓮宗においては、御題目「南無妙法蓮華経」を書いたものを御首題として区別し、法華経に対する信仰の証という意味があるそうです。
そんな御首題、御朱印で話題のお寺が香取市にあります。
日蓮宗 法中山 宗勝寺です。

鬼子母神さまをご祈祷本尊とし、ご住職は法号 籌妙院日新(ちゅうみょういんにっしん)上人。
これまでに「世界三大荒行」と言われ非常に厳しい寒壱百日間に及ぶ修行、日蓮宗大荒行を3度成満されています。
こちらの日蓮宗 宗勝寺
@shusho_ji今年2021年1月24日にインスタグラムを開設しているのですが、そちらがいわゆるバズっているのです。

何が話題かというと、ご住職が書かれている御首題、御朱印が大人気。
今では200件あまりが、拝受待ちとなっています。
それもそのはず、1枚1枚丁寧に書かれた御首題は、作品と言ってもいいもので、ぜひ手に取りたくなるのです。

世の中には、色とりどりなもの、イラストのようなもの、様々な御朱印がありますが、ご住職の書かれるものは、墨と朱印によるシンプルで古典的なものです。
それでも人々の心を掴むのは、やはり他では見られない、緻密で繊細な筆運びによるものではないでしょうか。

宗勝寺の御朱印を見てから、私も御朱印集めに少し興味がわいてきてしまいました。
旅の楽しみとして、思い出として集めたくなる気持ち、わかります。

※現在、感染症予防により郵送でも受付されています。
詳しい御首題・御朱印の拝受方法は、宗勝寺インスタグラムにてご確認ください。

えになるかとり かとりっぷ
第五十四回 御首題に魅せられて
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA