水郷地域の輿入れとして知られる“嫁入り舟”。
昔、水路が交通手段としてメインだった頃、白無垢姿の花嫁を乗せて、花婿の元へと嫁ぐ様子は、あちこちで見られていました。
今となってはなかなかお目にかかれない光景ですが、先日、小野川で出会うことができました。
雅楽の音とともに、花嫁さんと花婿さんを乗せたサッパ舟が、川岸からの祝福の声がかかりながら、小野川を上っていきました。
実はこれ、佐原商家町ホテル NIPPONIAで行われた体験型ウエディングフェスティバルのコンテンツの1つだったのです。
今回は、どのような雰囲気かを味わっていただくためのイベントでしたが、もちろん実際に行うことができます。
私もかつて一度だけ、本物の嫁入り舟を小野川で見たことがありますが、道行く人からのおめでとうの声や、友人たちがこの日のために作った横断幕を掲げたりと、町中がお祝いムードでステキなひとときでした。
人生のビッグイベントを、たくさんの人に祝ってもらえるチャンスです。
また、見た人も幸せな気分になれますので、結婚を控えている方は、ぜひ一度嫁入り舟を検討してみてはどうでしょうか。
えになるかとり かとりっぷ
第六十回 伝統の嫁入り舟
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA