第九回 京都祇園の流れをくむ

七月の中旬を過ぎても、今年の梅雨は明けません。

例年なら、夏休みに突入して、太陽がサンサンと降り注ぐ頃です。

暑ーい香取市の夏の始まりにある祭り、小見川祇園祭も今年は雨でした。

例に漏れず、こちらのお祭りも中止に・・・神事のみが、粛々と行われました。

この小見川祇園祭、1639年より始められたといわれています。

須賀神社の例祭であり、京都八坂神社祗園祭の流れをくむものです。

神輿渡御の付け祭りとして、六台の屋台が引き廻されます。

佐原の山車と大きく違うところは、天井部分に屋根がついていて、芸人さんによる演芸が披露されるところです。

同じ市内であっても、文化継承の違いがあるのがおもしろいですよ。

小見川でも佐原囃子が演奏されますが、踊りはまったくちがったりします。

でも、お祭りに対する気持ちに違いは無いですね。

みんな一年心待ちにして、とても楽しみにしています。

そうそうこのお祭り、なんと国道を通行止めにしちゃいます。

夜の時間だけですが、市民にとってそれくらい祭りは大事ってことですよね。

本来なら香取市の夏は、毎週のように祭りや花火があり、一年で一番盛り上がる季節。

今年はいろいろなものが無くなってしまい、寂しいかぎりです。

いつの日かまた、楽しめるときが来ますように。

えになるかとり かとりっぷ
第九回 京都祇園の流れをくむ
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA