第十三回 稲刈りとイナゴ取り

お盆を過ぎると、香取市は稲刈りのシーズン。

でも、今年は長引く梅雨で稲の色づきも少し遅れているようです。

香取市は水田面積が、なんと千葉県全体の1/10と広大で、生産量は「関東一の米どころ」なんです。

早場米産地として知られていて、生産されている品種は、コシヒカリ、ふさおとめ、ふさこがねなどです。

一面に広がる田んぼの、春は青々とした風景が、今ごろには黄金色になり、ぷっくりした稲穂が垂れてきます。

コンバイン(稲刈り機)が出動してくると、もう少しで夏休みが終わっちゃうなーと感じたものです。

こんな暑い中、稲刈りなんて大変だーと思いますよね。

それが、今のコンバインはエアコンついてます。食味センサついてます。タンパク質含有率までわかっちゃいます!

時代は進んでるなと、こういうところでも感じますね。

私が知っている稲刈りのイメージは、籾(もみ)を触るとかゆくなるとか、刈った後の田んぼでイナゴを取るとか、もうザ・昭和…取ったイナゴが黒くなってお皿にのってた時は、度肝を抜かれました。(イナゴの佃煮ってやつですね)時は令和、21世紀ですからね、どんどん変わっています。

でも、稲刈りの匂いと夕方のひぐらしの声は、変わらず夏の終わりと秋の始まりを教えてくれます。

新米をいち早く食べると、ちょっと自慢したくなる気持ちになります。

えになるかとり かとりっぷ
第十三回 稲刈りとイナゴ取り
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA