朝晩の冷え込みが強くなり、金木犀の香りがすると、そろそろ秋祭りの頃だなと思うのです。
ですが、そんな肌感覚も今年は寂しく感じるばかり。
いつもなら祭りの前の週は、町が準備に慌ただしく動いていますが、今年は静かに秋が訪れています。
それでも人々は年中、祭りのことが頭の中にあります。
町を歩くとその思い入れが見つけられますよ。
神武は仲川岸、おかめさん(本川岸)と鯉(八日市場)は夏祭りの町内です。
・店頭に飾られたミニチュア(ミニと言っても、かなり大きいです)の山車
・なんと、私物の1/10スケールの山車。
・川の駅にいる巨大な鯉
そういえば、千葉県は祭りが多いのだそうです。
言われてみると、7月から10月にかけては毎週のようにどこかで祭りがあるような。
小さな神楽など合わせたら、ほんとに一年を通して祭りだらけ。
どおりで祭り好きが多いわけです。
地元を愛する心が育ったり、一年に一度は必ず帰ってきたり、示し合わせなくても旧友に会える機会だったり。
そんな大切な存在の祭りが、いつまでも続いてくれるといいです。
えになるかとり かとりっぷ
第十九回 金木犀の香り
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA