11月の香取神宮は、毎年”菊まつり”の艶やかな菊が境内を彩ります。
大輪の花にはみっちりと花弁がつまっていて、なんときれいなことでしょう。
丹精こめて栽培されたいろいろな種類の菊、約400点がところせましと飾られています。
そして週末ともなれば、七五三詣の参拝客で賑わいます。
私が子供の頃、七五三といえば、親戚などが集まって、さながら披露宴のようなことが催されました。
わけもわからず、BGMとともに登場させられ、それは恥ずかしかったのなんの。
この派手な七五三披露宴の習わし、どうやら千葉県北東部と茨城県南部の、俗に言う”ちばらぎ”という地域の独特なものらしいです。
親戚一同、果ては隣近所の方々も招待して、盛大な宴を開くところもあるという。
そんな風習も、今ではほとんどやる家庭は少なくなり、知らない人も多いのではないでしょうか。
今も昔も子供は宝物。
子供の成長を願う、親の気持ちは変わらないものです。
この時期の神宮、小さな着物姿の子供たちに会えたらラッキーですね。
えになるかとり かとりっぷ
第二十五回 七五三の不思議な習わし
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA