第五十六回 子は宝

前回は結婚について、今回は子宝についての内容なのは、特別に何の意味もありません…
偶然にもそんな順番になったのです。

ということで、数ある香取市のパワースポットの中でも、巷ではかなり人気な場所があります。
砂場(すなっぱ)にある、子授けで有名な「砂場観世音 子授子安観音」です。

こちら、毎月18日の観音様の縁日の日に、月に一度だけご祈祷日があります。前日から整理券があるようで、もらっておくと翌18日に祈祷を受けられるというのです。

なんとも謎めいた、情報量の少なさ!
それはきっと、地域の人々だけに昔から伝わるものだったからでしょうか。
いつの日か噂が広がり、またインターネットにより、遠方からも訪れる人が多くなった現在も、このご祈祷のスタイルを変えずにいます。

それにはこんな理由だからではないでしょうか。
実はこのご祈祷、神主さんではなく、地域の方々が行ってくれるのです。

お堂の中の観音様が抱いている赤ちゃんの像を、子授けを希望する将来のお母さんになる人が抱かせてもらい、地域のおばあちゃんたちが読経をしてくれるのです。
その後、お供物やお札をもらい、その時に教えてもらったとおりのことを続けるということです。

多くの方がご利益を実感しているとのことなのですが、残念ながら現時点では感染症拡大防止の観点から、開催を中止しています。
早く再開されることを祈るばかりです。
そして、たくさんの方の希望が叶うといいですね。

えになるかとり かとりっぷ
第五十六回 子は宝
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA