第七十六回 まがりくねった川の先

小野川はくねくねしています。
だから佐原の町並みを歩くと、その先は行ってみないと見えないのです。
どこまでこの景色は続くのか。
時間を贅沢に使う散歩におすすめです。

小野川を上流方向に上っていくと、土蔵に辿り着きます。
丁字路を曲がっても、その壁は続くのです。
その大きさ、なんと500畳以上。
醸造蔵として建てられ、終戦間近の頃は兵器庫として転用、その後米蔵と変遷していくのです。
なんとそんな歴史が刻まれた大土蔵は、現在、講演や演奏会など様々なイベントが行われています。

今週末11/6(土)にも、「県民芸術劇場・香取市さわら軒先コンサート 千葉交響楽団による弦楽四重奏演奏会」が14:00~15:15まで開催されます。
入場無料で定員100名様です。

大土蔵の中に入ったならば、ぜひ天井を見上げてください。
複雑に組合わさった梁は圧巻です。
扉を入った先に広がる、大空間。
そんななかで堪能できるコンサートは、なかなか体験できないものだと思います。

えになるかとり かとりっぷ
第七十六回 まがりくねった川の先
文・写真 きのしたまみ
提供元 (株) NIPPONIA SAWARA